筬(おさ)っていう道具に整経した経糸を二本(一本が輪になってる)づつ通して行く。
生まれて初めての一本。

筬には1cmの中に13本の糸が入る様になってる。
1mm以下の幅だよ!
糸と共に写ってる棒は“筬通し”っていう道具。

細帯は9cm幅なので糸は縮み分を加えて120本。
筬の糸を通す部分は金属で出来てるから、乱反射があって目にはキッツイ作業!!
誰かつや消しで作ってくれないかなぁ・・
何とか通し終えて配色が見えて来た。

仮筬通し作業中アクシデント発生。
前の作業の整経で糸が交差していたためと判明。
絣の整経は講習二日目に、何も知らずに作業したもの。
そのミスがここに出て来た。
一つ一つの作業の意味がまた一つ理解出来た。
アクシデントがあって学習するのさ。
作業前のひと手間が効率をよくし、『ちょっとくらい』って手を抜いた作業は後から何倍にもなって返って来る。
黙々と作業しながら“誠実”の二文字が頭をよぎった。
誠実・・真面目で真心があること。(岩波国語辞典より)
染織りを通してアタシの人生が試されてるんだろうなぁ。